音名って国によって違うの!?
前回、音部記号の変遷について描き・・・書きました。
へ音がFで
ト音がGで
ハ音がCで・・・
音の名前がなんで色々あるの!?
他のアルファベットは!?
なんでドがCでハなの!?
という質問をされたことがあります。
それは、それはね
同じ音でも
どいちゅ語、日本語、イタリア語、フランス語、英・米語で
呼び方が
ちがうからだよ!
でもイタリア語とフランス語は殆ど同じ呼び方だから、ここでは省略しますね。
ドレミファソラシドは、イタリア語なの
今は1番有名になっちゃったかも。
ハニホヘトイロハは日本でだけ使うの
ハ長調、とかね。
ドイツ語と、英・米語は、似てるけど読み方が違うし、シ(ロ)の音がHとBで違うの
友人は私にさらに2つの問いを投げかけました・・・
「ハニホヘトイロハっておかしくない?イロハニホヘト、じゃないの?」
「ドイツ語と英米語はなんで両方生き残ってるの?どっちかでよくない?」
ふ、
ふふふ
ふははははは
一つずつ、答えようじゃないか!!!
・ハニホヘトイロハっておかしくない?イロハニホヘト、じゃないの?
これは、その通り!
日本語の「いろはうた」「いろはかるた」にあるように、
イロハニホヘト、のイがスタートなの。
次の図を御覧ください。
ドイツ語と英・米語のAも同じ音を指しているでしょう?
これは、オーケストラで使われるような弦楽器のチューニング(音合わせ)の基準になる音が
A(イ、ら)の音だから。
A(イ、ら)の音が基準になる順番で名前がついているの。
友人「わかった、弦楽器はAが基準なんだね」
・ドイツ語と英米語はなんで両方生き残ってるの?どっちかでよくない?
これは、使われるジャンルの違いなの。
ドイツ語の読み方は、今でもオーケストラやクラシック音楽の世界でバンバン使われていて
英・米の読み方は、今でもジャズやロック、ブリティッシュバンド(英国式ブラスバンド、管楽器が多い)の世界で使われているの。
だから、使われている世界が違うから両方必要。
津軽弁と大阪弁どっちかでよくない?と言われても、それぞれの暮らしや文化があって使っている人がいるから、どっちも大事。
もともとは言語によって音名が違っていて、今はジャンルによってどの呼び方を使うかが分かれているのです♡
友人「わかった、使う場面が違うんだね」
「え、でもさ、Aが基準で作られたなら、ラシドレミファソラなんじゃないの?
なんでドレミファソラシドなの?なんでドレミっていうの?」
それはね、これを、あいうえお作文だと思ってよく見て。
ルーツになった超超昔のドレミの歌よ。
Ut queant laxis
Resonare fibris
Mira gestorum
Famuli tuorum
Solve polluti
Labii reatum
Sancte Johannes
「ちょっとドレミっぽい?」
もう一回
ド→Ut queant laxis
レ→Resonare fibris
ミ→Mira gestorum
ファ→Famuli tuorum
ソ→Solve polluti
ラ→Labii reatum
シ→Sancte Johannes
これは、聖ヨハネ産科じゃなくて賛歌。
6月24日の「洗礼者ヨハネの祭り」のための賛美歌で、ラテン語の歌詞ね。
訳は
あなたの僕(しもべ)が
声をあげて
あなたの行いの奇跡を
響かせることができるように
私たちのけがれた唇から
罪を拭い去ってください
聖ヨハネ様。
「セントジョンじゃないのか」
セント・ジョンじゃないよ!
そう、そのヨハネよ!
ちょっと音源聞く。
「ねえ!つながった!切れ目の始まりの音が、だんだん上がってる!」
「たしかにドレミだ!!!すげー!!!!!」
分かってもらえてよかった!
https://cosicosi-life.hatenablog.com/entry/2020/04/27/160253
話を戻そう。
「でも最後の方はシがないし、ドがドじゃないよ?ドレミファソラ、までは分かった」
うん、さっきの歌のとおり、1句ごとに上昇するようになっていたから、頭文字の「Ut Re Mi Fa So La」を使って「音を文字で表す」ってことが初めてできるようになったのね。
それまで、音に名前がなかったの。
イタリアの修道士、グイド・ダレッツォさんが発明したんだけどね。1024年のこと。
この時点で彼の考案はまだ6音しかなかったから、「6」って意味の「ヘクサ」から「ヘクサコード」と呼ばれてたの。
「ヘキサゴンのヘクサだ!」
そうね。
でも、やっぱり今で言う「シ」の音がないと不便だね、だったら「ラ」の上の音をもう一つ当てればいいんじゃない?という話になって、17世紀(バロック時代)になって「シ」が生まれたの。
最後のフレーズ、「Sancte Johannes(聖ヨハネ)」の頭文字を取ると「SJ」だけど、JはIの異字体とみなして「Si(シ)」へ変化した説が強いね。
「JとIとLは見分けにくいもんね・・・」
そうかもしれないね。
Utは、発音しにくかったから、1673年、Giovanni Maria Bonociniさんの提案で「Do(ド)」に変更されたの。
「Dominus(支配者)」の意味ね。
これでドレミファソラシドが完成したの!
「わかった!
ドはUt queant laxis
レはResonare fibris
ミはMira gestorum
ファはFamuli tuorum
ソはSolve polluti
ラはLabii reatum
シはSancte Johannes
さあうたいましょう!ってことね!」
まあ、そういうことね!
次回、コードってなんぞや。